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紫穂ちゃん騒動〜槍と弓〜























「学校?」

キョトンとした様子で紫穂がキャスターに聞き返す

「はい・・・・桜さんの行っている学校です」

「そこに居るの?・・・サーヴァントが・・・」

「はい・・・強力な結界が張られているからまず間違いないと思います」

「結界?・・・・侵入者探知用?」

紫穂には学校などに結界を張る理由が分からない

「いいえ・・・・結界内の生命力を奪い取る物のようです・・・」

「?・・・・・そんな物奪って何に使うの?」

「サーヴァントの強化です・・・」

少々言いにくそうにサーヴァントについて説明するキャスター

「ん〜〜〜分かったけど・・・・どうするの?・・・・他のサーヴァントが強くなるとキャスター困るんだよね?」

「はい・・・・紫穂様は聖杯に執着していませんが、他の魔術師は聖杯のためにサーヴァントを召喚したんです・・・・」

「・・・・私とキャスターを狙ってくる・・・・うん・・・それだと困るね・・・んっ・・・」

真剣な話し合いをしながらもキャスターは膝の上に居る紫穂の身体をゆっくりと撫でていく

「ですから・・・今夜結界を見に行きたいんです・・・・」

キャスターの右手が紫穂のお腹を優しく擦る

「あ・・・・う、うん・・・」

さらにキャスターの左手が服の中に進入してきた事で紫穂は動揺しながらも何とか返事を返す

「戦闘になる可能性もあります、ですが貴女を一人にしておく訳にはいきません・・・私がいない間に何かあっては困りますから」

お腹を撫でていた右手がズボンの中に入ってきた

「そ、それなら・・・じゅ、準備しないと!?」

キャスターの行動がこれ以上進むとまずい感じた紫穂は何とかここで話を終わらせようと、今夜の準備を理由に立ち上がろうとする

しかし・・・・

「ええ♪・・・準備しないといけませんね♪」

笑みを浮かべるキャスターの腕に引き戻されて、立ち上がることが出来ない

「・・・・・ふふふ♪・・早速今夜のために魔力補給をしましょう♪」

紫穂はそのままズルズルと寝室に引きずられていった































その後数時間に渡って部屋からは少女の悲鳴が響いていたらしい



















































その日の夕方

「紫穂様そろそろ行きますよ・・・・準備してください」

紫穂から大量の魔力を貰った(奪った?)キャスターは大変機嫌が良く常に笑みを浮かべている

「・・・・うん・・・・」

対して紫穂はまだ慣れない行為を数時間に渡り行った事で精神的にも肉体的にも疲れ果てていた

しかも今回はキャスターの”魔力補給のためにするんですから、余分な魔力は使いたくありません”と言う言葉で魅了の術を使われなかったため、紫穂には苦痛しか感じることが出来なかった事も紫穂の疲労度を高めている原因だろう

痛みで何度も気を失った紫穂だったが、キャスターが満足するまで解放してもらえず、ひたすら耐えるしかなかった

そして気づいた時にはお風呂場でキャスターに身体を洗われていた

紫穂が気づいた事に気が付くとキャスターは再び紫穂を押し倒す

そこで1時間ほど犯され、次に紫穂が気づいた時は布団の上だった

・・・・・・・・

紫穂はキャスターに言われたように準備をしようと布団から起き上がり、土蔵を目指す

その後ろをキャスターが当然のように付いて来て、二人は土蔵に入った





















































魔術を利用した結界、昔から使われていた南京錠、最新式の科学で鍵の偽造が不可能な電子ロックキー

それらの鍵をすべて外し、中に入ると紫穂にはいつもの見慣れた風景が、キャスターにとっては驚きの風景が広がっていた

土蔵の壁一面には古今東西の様々な武器が所狭しと掛けられている

西洋の剣やレイピア、バルバード、槍、薙刀、日本刀などその種類は豊富だ

大部分はそれなりの業物の様だが普通の武器だ、それらにはキャスターもあまり興味は無かった

しかしその中に混じって魔力の篭った武器が数点存在している

「こ、これは!?」

その中でも一際キャスターの興味を引いたのは一本の剣

その剣はあまりにも多くの魔力を内包していた

しかもサーヴァントの宝具クラスの性能を秘めているようだ

「どういう事なんです!?・・・・なぜこんな物が!?」

「え?・・・・・ああ・・・その剣は贋作・・・・私が作ったの・・・・と言うかこの部屋の武器は全部贋作・・・」

「作った?」

その言葉に信じられないように一瞬だけ剣に視線を向け、瞬時に紫穂に戻した

「宝具クラスの剣を作るなんて・・・・・・本当なのですか?・・・・」

「うん・・・・・そんなに変な事なの?」

キャスターのあまりの驚きように紫穂の方も不安になってきたのか縋る様な目つきで尋ね返す

「・・・・今やって見せてください・・・」

「今?・・・・ここで?」

「はい」

























「うん・・・・わかった・・・・」

























































紫穂とキャスターは学校で結界の調査を行っていた

もちろんキャスターの魔術で結界を張ったサーヴァントや他のマスターなどに感知されない様にしている

「もっと上ですね・・・・」

校舎に入ったキャスターは上を睨みながらポツリと呟く

「上?」















2階

「・・・・まだ上ですね・・・」

「・・・うん・・・」

何かあった時にも時にも逸れない様に手を繋いで歩く二人

紫穂はキャスターに引っ張られながらさらに階段を上っていく



















屋上

二人が屋上の入り口に差し掛かったとき誰かの声が聞こえた

動きを止めるキャスター

紫穂の同じように動きを止め上の声を聞き取ろうと耳を澄ます











































「・・・・サーヴァント2体とマスターが一人ね」

あの後屋上から気配が消えたのを確認した後2人は屋上まで上がり、下の校庭で行われている殺し合いを観察していた

結界は宝具クラスの強力な物でキャスターでも解除するのは相当時間が掛かる事が分かった

いまここでそんな事をすれば下で戦闘中のサーヴァントに見つかりかねない

そのキャスターの意見に紫穂も同意し、とりあえず放置する事になった

青い格好をした男が血のように赤い槍を信じられない位の速さで繰り出す

対する赤い外套を着た男は二本の剣でその槍を防ぐ

キィィン、キン、キン

夜の校庭に金属音が響き渡る

「早いね〜・・・・あれだけの早さだと反撃は難しそうだけど・・・・・」

キィィンッ

紫穂の言葉の途中で赤い外套を纏った男の二本の剣が弾き飛ばされる

「案外あっさり決着がつきそうですね・・・・・」

そんなキャスターの考えを裏切るかのように赤い外套の男は何処からか現れた同じ剣で、再び槍の攻撃を防ぐ

「・・・・まさか・・・・いまのは・・・・」

キャスターの視線が自然と隣の紫穂に向けられる

キャスターの脳裏に先程土蔵で見せられた光景が蘇った













































「んっと・・じゃあこれを・・・」

紫穂がその辺から適当に剣を拾ってくるとキャスターと自分の間に置く

そして・・・・

「トレースオン」

短い言葉、しかしその中で複雑な工程を済ませ1本の剣を投影する

何も無かった空間に現れる剣、それは自然と紫穂の手の中に収まった

「はい・・・・・できたよ・・」

造りだされた剣をキャスターに手渡す紫穂

剣を受け取ったキャスターは目の前で起こったことが信じられないのか、剣と紫穂へ交互に視線を走らせる

「・・・・・・・・投影魔術・・・・でもここまでなんて・・・・」

予想外の紫穂の魔術の能力・・・この場合は素質といった方が適切かもしれないが・・・に驚きを隠せないキャスター

「ん?・・・・どうかしたの?」

対する紫穂はこれがどれほど凄い事なのか理解していないようにキャスターには見えた

「・・・・紫穂様・・・これがどれだけ凄い事か理解しているのですか?」

「?」

やはり理解していないらしく、首をかしげている

「・・・はあ・・・・いいですか・・良く聞いて下さい・・・・・」

ため息をついたキャスターは普通の投影魔術と紫穂の投影魔術の違いについて説明を始める

大人しく説明に耳を傾けている紫穂を眺めながら、キャスターは聖杯戦争を生き延びる僅かな希望をどう活用するか考え始めていた















































一瞬の間の後キャスターは再び2体のサーヴァントの戦闘に視線を向けた

このままでは埒が明かないと判断したのか青い格好の男がいったん距離を取る

そして・・・・

空気が変わった

「っ!?」

キャスターの体が思わず震える

対象が自分でないとは言え、その空気は死を連想させるのには十分すぎた



























































槍が放たれようとした瞬間、思わず身を乗り出してしまった紫穂の足が小さなコンクリートの破片に触れる

それは、小さな、しかし確かな音を立て、屋上から落下した

「誰だ!」

槍を構えていた青い格好の男が音に反応して上を見上げる

それに続くかのように赤い外套の男が上を見上げ、最後に女性が見上げた





















































「キャスター!」

紫穂の声に反応したキャスターが紫穂を後ろから抱きしめ、床を蹴ってジャンプする

浮き上る体、次の瞬間落下するはずの体は重力に逆らってさらに上昇した

ほんの一瞬で屋上からさらに10メートルほど高い場所に浮かぶ二人

「キャスターって空飛べたんだ・・・・・すごいね〜」

感心しているらしい紫穂の呑気な声を聞いて、対サーヴァント戦ということで緊張していたキャスターの集中力が一瞬乱れる

「・・・・呑気ですね」

「大丈夫・・・・私たちは負けないから・・・私とキャスターの二人が居れば絶対負けないよ」

その言葉からはキャスターに対する純粋な信頼が伺えた

キャスター自身の魔術、そしてキャスターに教えてもらった自分の魔術の使い方

そしてメディアと言う個人に対する信頼

その事を感じ取りキャスターは体の底から力が湧き上がって来るのを感じる

「・・・そうですね・・・ええ・・・さあ・・・紫穂様・・行きましょう」

キャスターの視線が鋭くなるのと同時に周囲に魔力の塊がいくつも発生した

































































校庭での戦闘中に現れた(元から居たのかもしれないが・・)存在のおかげでランサーの宝具の発動が止まった事を遠坂凛は安堵の思いで見ていた

ランサーが宝具を発動させようとした時に感じた明確な死の気配

もしあの二人が現れなければアーチャーは負けていたのかもしれないのだ

(それにしても・・・・)

上を見上げ二つの人影を観察する

「今まで気づかなかったなんて・・・・・くっ!」

凛は悔しそうに手を握り締めた

おそらくずっとアーチャーとランサーの戦闘を観察していたのだろう二人

しかも片方は明らかにサーヴァントだ

あのまま戦闘を続けていたら勝ったとしても、上のサーヴァントに不意を突かれて居たかも知れない

「ちっ!・・・今日の勝負はお預けだな」

ランサーはアーチャーに対しそう言い放つと、校舎に向かって駆けた

信じ難い事にランサーはそのまま校舎の壁を地面であるかの様に駆け上っていく

どうやら上のサーヴァントに攻撃を仕掛ける気らしい

上の二人も当然それに気づいていた

サーヴァントがもう一人、おそらくマスターであろう人影を抱き上げ、空中に浮かび上がる

次の瞬間浮かび上がった二人の周囲に魔力の塊が発生した

「キャスター!?」

すぐに正体が分かり凛が声を上げた































































自分たちに迫るランサー、その速度は並みのサーヴァントの比ではない

既に屋上に到着し、こちらに槍を繰り出してきている

「舐めないで欲しいですね」

すぐにキャスターの手の先から光る球体が放たれた

光球が猛スピードで攻撃モーションに入っていたランサーに迫る

「うおっ!?」

ランサーは瞬時に攻撃を中止し、身体を捻る事で光球を回避

命中しなかった光球は無音のまま屋上のフェンスと床部分を粉々に粉砕した

もちろんそこで止めるはずは無い、キャスターはランサーの回避先に対し次々と攻撃を仕掛けていく

「ちいっ!?」

ランサーは舌打ちしながらもそれらを避ける

攻撃、回避、攻撃、回避・・・・





















永遠に続くかのように思えたその連鎖だったが、魔術の連射で乱れた息を整えるため、ほんの僅かに大きく呼吸をしたその瞬間

ランサーはその一瞬の隙を突いた

強靭な脚力で屋上の床を蹴るとキャスターと紫穂に対し槍を繰り出してくる

「あっ!?」

とっさの事に反応が遅れたキャスターが魔術を放つが、それは空しくランサーの通り過ぎた場所を破壊した

最速のサーヴァントの名に恥じぬ速度で迫るランサー

今からでは迎撃も回避も間に合わない

しかも今キャスターは紫穂を抱いているのだ

正面から迫るランサーの槍に紫穂が貫かれる光景が眼に浮かぶ

ようやく手に入れた家族を自分のミスで失ってしまう

キャスターはその事実に愕然とする

早いはずのランサーの動きが妙にスローに見えた

紫穂が死ぬシーンをスロー映像で生々しく見るなど耐えられないと、目を閉じるキャスター

「トレースオン」

目を閉じてしまったキャスターの耳にいつもと同じ紫穂の声が響いた

























































紫穂はキャスターの対応が間に合わないと感じるとすぐに自分で何とかしようと動く

自分とキャスターではかなりの戦闘能力の開きがありるとは言え、キャスターにおんぶに抱っこで任せきりにするつもりは無かった

いつも土蔵でやっているように意識を集中

普段辿っている順序をすべて省き、ムリヤリ魔術を発動させる

無理な魔術行使に体が悲鳴を上げた

しかし紫穂は全身に伝わる激しい痛みを無視してさらに続けて自分の身体を強化する魔術を発動させる

(長くは持たない・・・・一気に・・)

投影された剣を紫穂は自分とキャスターに迫る槍に対し斜めに打ち込む

キィンッ

「なっ!?」

キャスターではなく、紫穂の予想外の反撃に勝利を確信していたランサーは驚愕で目を見開く

実際問題キャスターは以前一度戦ったことがある相手だったので令呪に縛られる事無く殺せると思ったのだが・・・・

それがこのような形で裏切られるとは考えていなかった

紫穂の剣とランサーの槍が擦れて火花を散らす

強化をかけた紫穂の体は瞬間的とは言えランサーの力と互角以上の力を発揮し、本来なら心臓を貫いたであろう槍の矛先を僅かに逸らせた



















グシャ



































屋上に鮮血が降り注いだ



















あとがき

中途半端な所で終わります


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